今から二百数十年前、現みやま市山川町の村里に、働き者だが貧しい老夫婦が住んでいた。
ある日、正直者の老夫婦の元に水神より授けられた洟垂れ小僧は、エビナマスしか食べなかったが、大事に育てた老夫婦には、やがて村一番の富がもたらされたという。
ところが、エビナマスしか食べず、いつも鼻水を垂らしている小僧をやがて疎ましく感じるようになった老夫婦が、小僧を水神に返した途端、全ての富は失われ、元の貧しい暮らしに戻ってしまったという...